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寄稿「株主総会招集 通知における女性・外国人・中途採用者の管 理職への登用に関する開示状況の調査結果」宝印刷株式会社 ディスクロージャー研究二部研究課主任 下村 侑子

. はじめに

 2021年6月に改訂されたコーポレートガバナンス・コード(以下、「CGコード」という)で新たに補充原則2-4①において「女性・外国人・中途採用者の管理職への登用等、中核人材の登用等における多様性の確保についての考え方と自主的かつ測定可能な目標を示すとともに、その状況を開示すべきである。」とされた。

 また、CGコードの要請に加え、2022年6月に公表された「金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ報告-中長期的な企業価値向上につながる資本市場の構築に向けて-」における「サステナビリティに関する企業の取組みの開示」や「コーポレートガバナンスに関する開示」等に関して、制度整備を行うべきとの提言を受けて、2023年1月31日に「企業内容等の開示に関する内閣府令」等が改正され、2023年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書等からサステナビリティ情報等の開示が義務化された。

 株主総会招集通知においては、サステナビリティ情報等について関係法令等で記載は求められていない。一方で上記のような改定・改正の影響を受け、株主総会招集通知においても女性・外国人・中途採用者の管理職への登用について任意で記載する事例が見受けられた。そこで、本レポートでは株主総会招集通知における女性・外国人・中途採用者の管理職への登用に関する記載状況を調査し、特に注目されている女性の管理職への登用について分析する。

    

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