
そんなこと言わなくてもわかるんじゃないの?
海外で生活していると「そんなこと言わなくてもわかるんじゃないの?」が通用しないことが多いことに気がつく。日本人のみであれば部下に対する指示も「そこのところうまくやっといて」で通じていた話がまったく通じない。過去に話題となった「忖度」もその一つであろう。
1947年、東京証券取引所が開所された際の上場企業数は495社であった。戦後復興のため産業資金を取り込む必要性によって上場企業を増やし育てていくことが当時最も重要であったことは容易に想像できる。その際、より簡便に開示書類を作成することが求められ、決められたところに決められた書式で開示するといった形で有価証券報告書の作成が行われた。その後、日本の証券市場は経済不況や不祥事、そしてグローバルな要請も相まって多くの改革が行われた。1998年には日本版ビッグバンと呼ばれる大きな改革(情報開示の連結ベース化、取引所集中義務の廃止、株式売買手数料の自由化等)も行われたし、2000年代に入ってからも有価証券報告書における「事業等のリスク」「政策保有株」「報酬開示」等の改革が行われたのは事実だが、米国の年次報告書(以降10-K)、英国のストラテジック・レポート等に比べると十分に企業の説明が尽くせているのか疑問が残る。
一方で、主要投資部門別株式保有比率を見ると、1970年代は個人が35%強、金融機関が30%強、事業法人が30%前後、海外機関投資家が5%前後であったものが、直近では海外機関投資家が30%前後と大きくその版図を変えた。
暗黙知が通じない
ある事業会社の社長インタビューを行っていた際に「バブルの頃は日本の影響力が大きかった。従って、海外から見ると日本の商習慣がおかしくても、日本流に付き合ってくれていた。今、日本の影響力が落ちている中で....
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