宝印刷株式会社
研究員コラム
片桐研究室長

研究員コラム「6つの原則への期待 -VRF〈Integrated Thinking Principles(統合的思考の原則)> - 」を発行しました。

はじめに

 コロナ禍に翻弄された2021年が終わり、2022年の幕が開けた。皆様は良いお年をお迎えになられただろうか。企業のサステナビリティに関わる皆様が、少しでも羽を休められたことを祈るばかりである。果たして、今年はどのような年になるのだろうか。間違いなく言えるのは、企業のサステナビリティに関する情報開示において、大きな変化が起こるであろうということだ。筆者があえて言うまでもなく、このあたりをヒシヒシと感じている方のほうが多いだろうし、昨年以上に多忙な日々が始まると予感している方も多いであろう。2022年は企業のサステナビリティに関わる皆様をより強く支援できるよう、当研究室全員で情報提供に力を入れていきたいと思う。

Integrated Thinking Principles(統合的思考の原則)に期待するもの

 早速ではあるが、皆様はValue Reporting Foundation(以下、VRF)が2021年12月6日に公表したプロトタイプをご覧になられたであろうか。国際統合報告評議会(以下、IIRC)とサステナビリティ会計基準審議会(以下、SASB)の合併が完了し、VRFを設立したことを2021年6月9日に正式に発表したことはご存知であろう。そこから半年程度で「Integrated Thinking Principles(統合的思考の原則)」と題したレポートを公表したのである。現時点では邦訳が開示されていないため英文ではあるが、興味のある方は下記サイトから入手いただくと良いと思う。

https://www-integratedreporting-org.translate.goog/integrated-thinking/?_x_tr_sl=en&_x_tr_tl=ja&_x_tr_hl=ja&_x_tr_pto=op,sc

 年明け早々で「えーと、そもそもVRFってなんだっけ?」と思われた方のために、ここで少しおさらいをしておこう。IIRCは、企業内の財務・非財務情報を統合して情報開示するだけではなく、そうした情報開示を行う過程を通じて統合思考が組織に浸透することで組織が進化し、開示される情報が投資家にとって有用なものとなり、結果的に企業価値を向上させることを企図している。SASBは、投資家にとって関心が高い「将来的に財務資本への影響が・・・

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