
統合報告書の発行だけでESG 評価は上がらない
筆者が時折受ける質問で「統合報告書があればESG レーティングの評価は良くなるのか」といったものがある。回答としては「No」だ。統合報告書を発行したからと言って、レーティングの評価は上がらない。ESG投資がメインストリーム化した中で、統合報告書そのものへの注目度が上がるとともに、ESG格付に対する対応についての相談を受けることが多くなってきた。こうした潮流を背景とすれば逸る気持ちは分からなくもないが、無駄なコストと労力を使う前に、どんな機関がどのような意図をもってどんな形で ESG 情報に関与しているのかを認識しておく必要があるだろう。
ESG情報は財務情報を補完する相互関係にある
ESG情報は様々な機関がそれぞれの意図をもって関与している。IIRCやTCFDなどのフレームワーク開発機関、GRIやSASBなどの基準設定機関、FTSEやMSCIなどのデータプロバイダ、その他金融機関など多岐にわたる。ただ投資というアクションにおいて共通していることは、ESG情報だけで投資判断はされないということだ 。 当然であるが、中長期視点でその企業の行く末を想定する際に財務情報を補完する情報としてESG情報は・・・・・・
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